MESSAGE

筋書きも正解もない遊びの世界を、子どもと一緒に楽しもう

陽光会の保育をひとことで言い表すなら、「子ども中心」ということです。遊びを通じて五感や情緒を育んでゆく乳幼児期の日々を、大人が決めたレールに乗っかって受け身で過ごすなんてもったいない。AIなどテクノロジーがますます発展してゆくこれからの社会では、言われたことを忠実にこなす力以上に、自分の「やりたい」を見つけて、そこに向かってゆくプロセスを自分で考え工夫し、周囲と力を合わせながらやり遂げられる力が大切になるでしょう。私たちはそう考え、「見せるための行事はしない」「幼児期になったら、その日の活動は子ども主体で考える」という取り組みを積み重ねてきました。
そこで保育者に必要なのは、子ども一人ひとりの「なぜ?」や「やってみたい!」という好奇心の芽を見逃さず、あたたかく見守ること。そしてわかったふりをしたり、大人の都合でコントロールしたりせず、子どもと一緒に、筋書きも答えもない遊びの世界を全力で楽しむことです。

大人も子どもも、
ともに育ち合う関係を

陽光会では、乳児期は、ひとりの子どもに一人の保育者がつくことで密に関わる「育児担当制」を、幼児期は異年齢の関わりを促す「縦割り保育」を実践しています。これも「子ども中心」の保育に欠かせない仕組み。乳児期は決まった大人との信頼関係を築くことで「愛されている・大切にされている」という実感を育み、よりアクティブになってゆく幼児期は、いろんな人間関係の中で成長を後押しします。
「子ども中心」の保育は、毎日が驚きと感動でいっぱい。大人が教え導くどころか、私たちが子どもから教わることの方が多いぐらいです。もちろん人間相手の仕事ですから、保育者はベテラン・若手を問わず、悩むことはたくさんあるでしょう。でも、だからこそ、大人も子どももお互いの個性を認め合い、足りない部分を補い合うことが大切だと私たちは考えています。困ったときは周囲の先輩方も子どもたちも力になってくれるから大丈夫。保育者として第一歩を踏み出すあなたが、私たちに新しい風を吹き込んでくれることを楽しみにしています。

理事長大濱 建一